動物取扱業の登録番号の調べ方|ブリーダーが本物か自治体の登録簿で照合する手順
ブリーダーのページに書かれている動物取扱業の登録番号(「〇〇第△△号」)が本物かどうかは、見ただけでは分かりません。登録簿は自治体が公開しているので、自分で照合できます。
この記事では、第一種動物取扱業の登録がどういう制度で、登録簿にどんな項目が載っていて、どこで見られるのかを、法律の条文を根拠にまとめます。そのうえで、ブリーダーサイトに掲載されているブリーダーをどう確認するか、見学時に何を見るかまで書きます。

先に結論:動物取扱業の登録番号を3ステップで照合する
- ブリーダーの所在地の都道府県(または政令指定都市など)を確認する。登録は事業所の所在地を管轄する自治体が行うので、登録簿もその自治体が持っています。
- 「〇〇県 第一種動物取扱業者登録簿」で検索して、自治体のページを開く。PDFや一覧表で公開されています。氏名・名称・登録番号・業種・登録年月日・有効期限が載っています。
- ブリーダーの氏名または屋号と登録番号を照合する。業種に「販売」が含まれているか、有効期限が切れていないかも見ます。
見つからない場合は、公開していない自治体の可能性があるので、自治体の動物愛護担当窓口に電話で問い合わせるのが確実です。

第一種動物取扱業とは
動物(哺乳類・鳥類・爬虫類)の販売、保管、貸出し、訓練、展示、競りあっせん、譲受飼養を営利目的で業として行う者は、動物の愛護及び管理に関する法律第10条により、事業所の所在地を管轄する都道府県知事(政令指定都市などでは市長)の登録を受けなければなりません。これが第一種動物取扱業です。
ブリーダーは「販売」に該当します。無登録で犬を販売することは法律違反です。登録には有効期間があり、5年ごとに更新を受けなければ効力を失います(第13条第1項)。
登録を受けた業者には、動物取扱責任者の選任と、自治体が行う研修の受講も義務づけられています。2019年の法改正では、登録を拒否しなければならない要件が追加され、遵守基準が具体化されました。
登録簿に載っている項目
法律上、都道府県知事は第一種動物取扱業者登録簿を一般の閲覧に供することになっています。たとえば東京都(保健医療局)が公開している登録簿のPDFには、次のような項目が並んでいます。
- 氏名(個人の場合)、法人代表者
- 名称(屋号・犬舎名)
- 所在地(市区郡、町村、建物名)
- 種別(販売・保管・貸出し・訓練・展示など)
- 登録番号
- 初期登録年月日、満了年月日
照合するときは、「名称」か「氏名」と「登録番号」の組み合わせを見ます。ブリーダーが名乗っている番号が、その名前で登録されている番号と一致するか。「種別」に販売が含まれているか。「満了年月日」が過ぎていないか。この3点です。
埼玉県も県のサイトで登録簿を公開しており、「都道府県知事は、第一種動物取扱業者登録簿を一般の閲覧に供することになっています」と明記しています。
登録簿の探し方

登録簿の公開形式は自治体によって違います。PDFで一覧を出している自治体、Webページの表で出している自治体、窓口での閲覧のみの自治体があります。
探し方は単純で、「(都道府県名) 第一種動物取扱業者登録簿」で検索します。政令指定都市や中核市は市が独自に登録を行っていることがあるので、ブリーダーの所在地がそうした市にある場合は「(市名) 第一種動物取扱業者登録簿」でも検索してください。
注意点として、すべての自治体がWeb上で公開しているわけではありません。動物保護団体が各自治体の登録簿へのリンク集を作っていますが、公開している自治体は一部に限られる、という指摘がされています。Web上で見つからない場合は、自治体の動物愛護センターや保健所の担当窓口に電話で問い合わせれば、登録の有無は確認できます。
横断検索サイトを使うときの注意
自治体の登録簿を横断して検索できる民間サイトもあります。店舗名・事業者名・登録番号・住所で検索でき、業種で絞り込めるので、自治体ごとにPDFを開くより手早く調べられます。
ただし、こうしたサイト自身が次のように注意書きをしています。
- 収録済みの自治体だけが検索対象で、検索に出ないことだけで無登録とは判断できない
- 登録情報は行政による店舗の評価・推奨を示すものではない
- 利用前に自治体の最新の登録簿も確認すること
横断検索は「当たりをつける」道具で、最終確認は自治体の登録簿か窓口で、という使い分けが安全です。
ブリーダーサイトではどう扱われているか
大手のブリーダー直販サイトは、掲載の条件として登録証の提出をブリーダーに求めています。
- みんなのブリーダー:動物取扱業登録証(販売)と身分証明書のコピーを事務局に提出すること。さらに、販売契約を締結する前に登録証を購入者に直接提示・情報開示すること。詳しくはみんなのブリーダーの口コミ・評判にまとめています。
- ブリーダーナビ:動物取扱業登録証のコピーを当サイトに提出すること。詳しくはブリーダーナビの口コミ・評判にまとめています。
つまり大手サイトに掲載されている時点で、登録証の提出は済んでいるはずです。ただし、サイトが確認したのは「掲載申請時点で登録証があったこと」で、その後の更新や、登録内容と実際の犬舎が一致しているかまでを継続的に確認しているとは書かれていません。
ブリーダーのページに登録番号が書かれていれば、上の手順で照合してください。書かれていなければ、問い合わせの際に聞いてください。みんなのブリーダーは契約前の提示を掲載条件にしているので、聞いて困るものではありません。
見学時に見るもの:標識
動物愛護管理法第18条は、第一種動物取扱業者に対し、「その事業所ごとに、公衆の見やすい場所に、氏名又は名称、登録番号その他の環境省令で定める事項を記載した標識を掲げなければならない」と定めています。
見学に行ったら、犬舎や事務所の入口・室内に、この標識があるかを見てください。登録番号、氏名または名称、業種、動物取扱責任者の氏名などが書かれたプレートや掲示物です。
標識がない、あるいは見せてくれない場合、それ自体が法律の掲示義務に反しています。みんなのブリーダーの掲載条件にも「販売契約を締結する前に登録証を直接提示する」とあるので、見せてもらって当然のものです。
登録があることは「最低限の条件」で、良いブリーダーであることの証明ではありません。登録は、法律上の基準を満たして届け出たという意味です。飼育環境や繁殖の方針は、登録簿には載りません。登録の確認は入口で、そこから先は見学で確かめます。
第一種動物取扱業者が守るべき義務の一覧は、環境省「動物取扱業者の規制」のページで確認できます。
地域ごとの登録簿の探し方は、東京のブリーダーの探し方と大阪のブリーダーの探し方で詳しく書いています。
よくある質問
- 登録番号の形式は決まっていますか?
- 自治体ごとに異なります。「〇〇県第△△号」「第△△号(販売)」など、都道府県や市の名前と番号、業種を組み合わせた形が多いです。形式より、その自治体の登録簿に同じ番号があるかで判断してください。
- 登録簿に名前はあるが、業種が「販売」ではありません。
- 「保管」や「訓練」の登録だけで犬を販売することはできません。販売の登録がないブリーダーからの購入は避けてください。
- 有効期限が切れている場合は?
- 登録は5年ごとの更新が必要で、更新を受けなければ効力を失います。更新手続き中の可能性もあるので、ブリーダーに確認し、自治体にも問い合わせてください。
- 自治体のサイトで登録簿が見つかりません。
- Web上で公開していない自治体があります。動物愛護センターや保健所の担当窓口に電話で、氏名または屋号と番号を伝えて確認してください。