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保護犬とブリーダーはどっちがいい?|費用・譲渡条件・迎えられる犬の違いを公開データで比べる

保護犬とブリーダーはどっちがいい?|費用・譲渡条件・迎えられる犬の違いを公開データで比べる

犬を迎えようと思ったとき、保護犬とブリーダーのどちらにするかで迷う人は多いです。「保護犬を迎えたい気持ちはあるけれど、条件で断られた」「初心者に保護犬は難しいのでは」という声も、知恵袋にたくさん投稿されています。

この記事では、保護犬とブリーダーの違いを、費用・譲渡の条件・迎えられる犬の3つで比べます。数字は環境省とペットフード協会の統計、自治体と保護団体の公開ページから取りました。

保護犬とブリーダー|家族が成犬の保護犬と触れ合う様子

先に結論

  • 費用は保護犬の方が大幅に安いです。自治体の動物愛護センターは数千円、保護団体は3〜4万円台が多く、ブリーダーの子犬は20万円台が中心です。
  • 保護犬は譲渡条件があります。単身・高齢・共働きで断られることがありますが、自治体や団体によって厳しさはかなり違い、後見人を立てれば迎えられる例も多いです。
  • 迎えられる犬が違います。自治体から譲渡される犬の約7割は成犬です。子犬から育てたい、犬種を決めているならブリーダーが向いています。
  • 二者択一ではありません。ブリーダーの引退犬や、崩壊した繁殖施設から保護された犬もいます。

保護犬とブリーダーの違い(比較表)

項目 保護犬 ブリーダー
費用 自治体は数千円、団体は3〜4万円台が多い 子犬の中央値は20万円台(犬種による)
迎えられる犬 成犬が中心。犬種や年齢は選びにくい 子犬が中心。犬種・性別・毛色を選べる
わかること 成犬なら性格・大きさが分かる。来歴や病歴が不明なことも 親犬と育った環境を見られる。成長後の性格は分からない
条件 年齢・単身・家庭訪問・トライアルなど団体ごとに条件あり 購入条件はほぼなし(見学と対面説明は法律で必須)
迎えるまで 応募・面談・トライアルで数週間〜 見学・契約で、生後56日以降に引き渡し

費用の違い

保護犬の譲渡費用は、どこから迎えるかで大きく変わります。公開されている実例を並べます。

譲渡元 費用 内訳
堺市動物指導センター 6,200円 狂犬病予防注射など3,200円+マイクロチップ3,000円
青森県動物愛護センター 3,000円 譲渡手数料(講習会は無料)
ピースワンコ・ジャパン 30,000円 養育費の一部、マイクロチップ、避妊去勢、医療費の一部
ARK(アニマルレフュージ関西) 30,000円 ワクチン・避妊去勢・マイクロチップ込み(2024年10月に2万円から改定)

各自治体・団体の公式ページで2026年10月15日に確認。別に登録料などがかかる場合があります。

団体の3万円は高く見えるかもしれませんが、ピースワンコの説明では、基本的な処置だけで1頭あたり約7.2万円かかっていて、譲渡費用は実際にかかった費用を下回っています。

ブリーダーの子犬は、いぬしるべで集計した5犬種の中央値が20〜26万円でした(トイプードル、柴犬など)。ペットフード協会の2025年の調査でも、1年以内に犬を迎えた人が払った平均は21.6万円です。

譲渡条件の違い

保護犬で一番ハードルになるのが譲渡条件です。知恵袋でも「一人暮らしで断られ続けた」「未婚カップル不可で諦めかけた」「共働きで留守が長い」という声が繰り返し出ています。ただ、条件の厳しさは自治体や団体でかなり違います。

  • 厳しめの例

    • 65歳以上の夫婦だけの家庭は不可、施設から片道2時間以内に住んでいること(浜松の保護団体)
    • 生後1年以内の子犬・子猫は、里親の年齢上限60歳(報道された団体の例)
  • 後見人を立てれば迎えられる例(自治体)

    • 青森県:家族全員が60歳以上の世帯と一人暮らしは、後見人が必要
    • 広島市:60歳以上は引き継ぐ人が必要。避妊去勢は必須で、自宅の確認あり
    • 柏市:65歳以上・単身者は協力者の同意が必要
    • 横浜市:代わりに飼える親族・知人の誓約書が必要
  • 条件をゆるめている例

    • 堺市:単身や65歳以上の人は、64歳以下の代わりの飼い主がいれば可。10歳以上の犬を迎える場合は、この線が75歳以上に上がります。1週間程度のお試し飼育もあります
    • ピースワンコ:飼い主の年齢制限なし(引き継ぐ人は必要)。家庭訪問はオンラインでも可

つまり、1つの団体に断られても、別の自治体や団体なら迎えられることは多いです。知恵袋の回答でも「保健所(動物愛護センター)の譲渡会は条件が比較的ゆるい」という声がありました。

迎えられる犬の違い

ブリーダーの犬舎で親犬と子犬を見学する家族

環境省の統計(令和6年度)では、全国の自治体から譲渡された犬は8,797頭で、そのうち約7割が成犬でした。保護犬は成犬が中心です。

環境省は、保護犬の良い点として「成犬は体格や性格がある程度わかる」「生活スタイルを聞き取ったうえでマッチングしてもらえる」ことを挙げています。一方で「年齢・病歴・これまでの飼育環境がわからない場合がある」「特別な理解や技術が必要な場合がある」とも書いています。北九州市は、成犬は人に慣れていて、避妊去勢が済んでいて、これ以上大きくならない、と成犬譲渡のよさを紹介しています。

ブリーダーからは、子犬を、犬種・性別・毛色を選んで迎えられます。親犬と育った環境を見られるのも利点です。ただし成長後の性格や大きさは分からないので、親犬を見て見当をつけることになります。ブリーダー選びでは、悪質なブリーダーの見分け方も先に知っておくと安心です。

「どっちか」ではない選び方

保護犬とブリーダーは、きれいに分かれているわけではありません。

  • ブリーダーの引退犬:環境省の基準では、繁殖犬の交配は原則6歳まで、出産は生涯6回までです。引退した繁殖犬は、ブリーダーが飼い続けるか、譲渡されます。保護団体のanifareのように、引退犬を受け入れて譲渡している団体もあります。
  • 崩壊した繁殖施設からの保護犬:2024年、埼玉県では元ブリーダーの施設から犬179頭を含む198頭を県が引き取り、ボランティア団体に譲渡しました(県議会の答弁より)。

「純血種の成犬を、手頃な費用で迎えたい」という人には、こうした犬も選択肢になります。保護犬を探すなら、里親募集サイトの比較から始めるのがおすすめです。掲載数が最も多いペットのおうちの評判もまとめています。

向いている人

成犬でよく、性格や大きさを先に知りたい

保護犬成犬なら性格と体格が分かっている状態で迎えられます。

費用を抑えたい

保護犬自治体なら数千円、団体でも3〜4万円台が中心です。

60代以上で、シニア犬なら迎えたい

保護犬(自治体)堺市のように、犬の年齢に応じて飼い主の年齢の線を上げている自治体があります。

子犬から育てたい、犬種を決めている

ブリーダー犬種・性別・毛色を選べ、親犬も見られます。

単身・共働きで譲渡条件を満たしにくい

ブリーダー(または条件のゆるい自治体)ブリーダーには購入条件がほぼありません。保護犬なら後見人の制度がある自治体を探す手もあります。

保護犬の譲渡についての国の考え方は、環境省「保護犬や保護猫の譲渡を考えてみましょう」にまとまっています。

よくある質問

初心者に保護犬は難しいですか?
犬によります。知恵袋の回答でも「出自より個体差が大きい」という意見が多く、人に慣れた子を選び、迎えた後も相談に乗ってくれる団体から迎えると安心です。
一人暮らしでも保護犬を迎えられますか?
団体によっては不可ですが、後見人(代わりに飼える人)を立てれば可とする自治体は多いです。在宅勤務などの事情を相談すると検討してくれる団体もあります。
保護犬で子犬は迎えられますか?
いますが少なく、応募が集中します。自治体から譲渡される犬の約7割は成犬です。
保護犬の殺処分は減っていますか?
環境省の統計では、犬の殺処分は平成27年度の15,811頭から令和6年度の1,964頭へ、約8分の1に減りました。そのうち約4分の3は、病気や攻撃性などで譲渡が適切でないと判断された犬です。